渋谷文化 PROJECT

いよいよクリスマスシーズンがやってきて、渋谷でも、かわいらしい鈴飾りから大きなツリーまで、数多くのイルミネーションが街を彩っている。今回は、街を歩いて見つけてきた、渋谷の街のイルミネーションスポットを３つご紹介したい。

渋谷駅からハチ公広場へ降り立つとまず目に入ってくるのが、人ごみから突き出した青い光だ。近づくと、待ち合わせの人々がごった返すハチ公のすぐ脇に、キレイな円錐に剪定された大きなクリスマスツリーが青白く輝いているのがわかる。「B'z」マークの赤い星が所々に飾られたこのツリー。緑や赤の温かいイメージとは異なる、シンプルでシャープなイメージが目新しい。そして人ごみにつられてスクランブル交差点で足を止めると、目の前の公園通り、左手の道玄坂、右手のガード下まで、道路の両脇に並ぶ落葉樹の枝を、オレンジ色のライトが縁取っているのに気がつく。先の青色B'zツリーと合わせ、この光景の正体は、道玄坂・宮益坂・公園通りの各商店街が中心となって2003年から毎年開催しているイルミネーション「Light-Up Christmas In SHIBUYA」である。約65万個のライトが一斉に点灯。辺りにはケータイを掲げて写真を撮影している人々の姿も数多く、渋谷で最初のイルミネーション・スポットといえる。
信号を渡って、左手のSHIBUYA109方面へ。
２つめのスポットは、SHIBUYA109を軸として、左手に道玄坂、右手に文化村通りを眺める交差点である。SHIBUYA109のシリンダーは、赤と金色のリボンが巻き付いた、巨大プレゼントのようなデコレーション。道玄坂方向は、路面店がしっとりと明かりを落とす中に並木のライトだけが煌煌と輝いて、落ち着いた魅力を漂わせている。一方の文化村通りは、トナカイをあしらったかわいい立体電飾が街灯の上に立ち、道ゆく人々を明るく迎え入れる。そこからBunkamuraまで続く道の街灯の先端１つ１つには、カラフルなクリスマスツリーが並んでいる。SHIBUYA109を軸としたイルミネーションのコントラストを楽しんで欲しい。
さて、その後はBunkamuraの先を右手に、パルコを通って公園通りへ。
パルコパート１の玄関口を飾っているのは、大小の円形の電飾パネルが面白い8メートルのクリスマスツリー。設置場所には電子系サウンドが流れ、音楽に合わせてイルミネーションも変化する。この奇抜な試みは、Perfumeや鈴木亜美のプロデュースで知られる中田ヤスタカが参加するプロジェクト「capsule（カプセル）」と、渋谷パルコとのコラボレーションで実現した。
そして、そこからマルイシティ渋谷へ向かって公園通りを下ると、街路樹の電飾が目に入る。「Colorful X'mas」と題されたこちらのイルミネーションでは、歩道に並ぶ18本の樹木が、紫やピンクなど、これまで見たことのないカラフルイメージに変化する。よく見ると、幹の部分が根本からライトアップされ、時間に合わせてそのライトが切り替わっているのに気がつくだろう。
３つ目のイルミネーションスポットは、パルコパート１からマルイシティ渋谷へかけての、カラフルで不思議なイルミネーション。既存のイメージの枠にとどまらない渋谷ならではの装飾に、是非足を止めて欲しい。

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