
3月23日に開催されたWBC準決勝では、日本はアメリカと対戦して勝利を収め、更に24日には決勝戦で韓国と対戦。日本野球は2連覇を達成したばがりだが、ちょうど渋谷でも、日本とアメリカをテーマに刺激的な戦いが繰り広げられている最中。今回は、日本が考える「アメリカ」テイスト満載の「日本製」アニメーションシリーズと、アメリカの考える「日本」テイストを武器にアメリカで製作され逆輸入された「アメリカ製」映画シリーズを紹介。日本はアメリカに、アメリカは日本に抱く勝手なイメージが印象的な一連の作品群をみることで、自国に留まっていては見えてこない意外な魅力を発見してみたい。

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渋谷パルコでは3月30日まで、パルコファクトリーをメイン会場に、アニメ「The World of GOLDEN EGGS」(以下、「GE」)の複合イベント『The World of GOLDEN EGGS HachameCharity! PEACE&EARTH is NECESSARY みんなでハッピーになるんジャー!』を開催している。
「GE」は、伝説の街「ターキーズヒル」を舞台に、そこに暮らす個性豊かなキャラクターたちの日常生活が描かれるアニメ番組。単純化されたキャラクター造形や平面的な色遣い、ブラックジョークたっぷりの会話などから、「サウスパーク」や「シンプソンズ」などのアメリカ製アニメシリーズを思い起こす人も多いだろう。また、セリフに合わせて英語字幕も表示される。しかし、実際には本作は、2005年からアニメ専門チャンネル「キッズステーション」や音楽専門チャンネル「MUSIC ON TV!」で配信されてきた、日本製アニメーション。ほぼ全キャラクターの声を2人の声優が声色を変えて担当し、声のレコーディングの後に映像制作が始まるという独特のスタイルも、大きな特徴の1つである。
今回のイベントは、キャラクターたちのミュージック・アニメ作品を収録したDVD『''MUSIC COMPLETE''/JAPAN TOUR IN TOKYO』の発売を記念したもの。渋谷パルコでは、パルコファクトリーをアニメの舞台「ターキーズヒル」に模し、パルコ・パート1併設のカフェ・mophでは限定メニューを販売、パート3併設の映画館・シネクイントでは人気エピソードの特集上映会を開催するなど、多彩なアプローチで、「GE」の世界を表現。日本製の「異国情緒」を楽しみたい。

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- タイトル:
- The World of GOLDEN EGGS HachameCharity! PEACE&EARTH is NECESSARY みんなでハッピーになるんジャー!
- 開催場所:
- PARCO FACTORY 他、渋谷パルコ各所
- 開催期間:
- 2009年3月6日〜2009年3月30日
10:00〜21:00
※入場は閉場の30分前まで
※最終日は18:00にて終了

パルコ・ファクトリー 展示風景

『東京残酷警察』より
また、「TOKYO SHOCK」第二弾『東京残酷警察』は、三池崇史監督作『オーディション』への出演でアメリカでカルト的な人気を集める女優しいなえいひを主演に迎えたスプラッターSF。こちらも「未来の日本」を舞台にしながらも日本刀、着物、鎧など、「日本っぽい」要素が随所に散りばめられている。本作も本格的な監督デビューを飾った西村喜廣はこれまで『自殺サークル』(02/監督:園子温)、『MEATBALL MACHINE』(05/監督:山口雄大)などの特殊造形、メイクを担当し、独自の残酷表現を追求してきた人物である。アメリカから「逆輸入」された、ケタはずれな「日本観」を楽しみたい。

配給:SPOTTED PRODUCTIONS/画像:『片腕マシンガール』より
- タイトル:
- TOKYO SHOCK 2本立て
- 上映場所:
- シアターN 渋谷
- 上映期間:
-
2009年3月21日〜2009年4月3日
3/21(土)〜3/27(金)
『片腕マシンガール』11:15/16:15
『東京残酷警察』13:45/18:45
3/28(土)〜4/3(金)
『東京残酷警察』11:15/16:15
『片腕マシンガール(英語版)』13:45/18:45

『東京残酷警察』より