レコメンド 今週、編集室が推薦するカルチャー

いよいよ、夏本番を迎えた渋谷。夏休みと重なるこの時期は、日中から元気に遊び回る子どもたちを数多く目にすることができる季節です。エネルギーを持て余す子どもたちに、「どこかに遊びに連れてって〜」とせがまれるお父さん・お母さんも多いのでは? 渋谷はファッションビルやライブハウスなど若者たちの遊び場として知られるエリアですが、実は「こどもの城」を筆頭にあちこちに子どもたちに向けて公開されている穴場スペースが点在。夏休みに合わせて、親子で楽しめる様々なイベントや企画展も開催されています。
今回は、こどもが遊べる穴場の渋谷をピックアップして紹介。3つの施設は全て神南エリア内に隣接しているので、一日かけてゆっくり各スポットを巡ってみるのもおすすめです。

作品A テキストてきすと

施 設 名
たばこと塩の博物館
企 画 展
「しらべてナルホド!塩づくり」
住  所
渋谷区神南1-16-8
公園通り沿い、社会福祉会館の先。
営業時間
10:00〜18:00(入館は17:30まで)
定 休 日
月曜(月曜祝日、振替休日の場合は翌日)
※8/31(月)は開館します。
入 場 料
一般・大=100円、小・中・高:50円

R2C2(アールツーシーツー)〜サイボーグなのでバンド辞めます!〜

昨年の夏休み企画展の会場風景

代々木公園目前の公園通り沿い、右手にある茶色いレンガ作りの建物が「たばこと塩の博物館」です。同館は、「たばこ」と「塩」に関する研究資料・調査を集積し、その歴史と文化を広く紹介するミュージアム。5フロアからなる会場では、たばこが日本に伝わった道のり、日本のたばこの歴史、塩の性質や生活との関わりなどを、結晶の立体模型や昔のたばこ屋さんの復元などでわかりやすく紹介しています。
8月末までは、小中学生のこどもたちを対象に塩の性質や役割、塩づくりの様子などを伝える企画展・夏休み塩の学習室「しらべてナルホド!塩づくり」を開催中。「どうして日本では海水を砂にまいたりしてるの?」「どうしてメキシコでは広い池に海水をためておくだけで塩がとれるの?」などの疑問から、日本・メキシコ・オリビアなど世界の塩づくりの工夫や先人の知恵などを学べるしくみを用意しています。また、学んだことを自分でまとめる「塩づくり新聞」、自分のからだの中にある塩の量がわかる体重計、実験ワークショップ「水と塩水の二段重(にだんがさ)ね」「こい塩水ってなあに?」(1F 、連日3回)などのほか、メキシコの天日塩田で作った塩の結晶のプレゼントも。
毎日口にしながら、意外と知らない「塩」の秘密を、家族ぐるみで楽しんでみては?

作品B テキストてきすと

施 設 名
古代エジプト美術館
企 画 展
「ルドゥジュの冒険・ピラミッド時代」
住  所
東京都渋谷区神南1-12-18
ファイヤー通り沿い、神南郵便局交差点の一角にあるビル8階部分。
営業時間
12:00〜18:00(入館は17:30まで)
定 休 日
月〜木、祝日の場合は開館
入 場 料
一般=1,500円、大学生=1,200円、
高校生以下=1,000円

鈍獣

古代エジプト美術館所蔵の「ミイラ覆いのアンサンブル」(紀元前305〜30年)

公園通りから勤労福祉会館を青山方面に曲がった神南郵便局交差点の一画にあるビル8階部分には、7月末に「古代エジプト美術館」が開館。日本を代表する古代エジプト遺物コレクター菊川匡(ただし)さんが館長を務め、1,000点を超える自身のコレクションの中から、テーマごとに約100点を展示公開しています。
施設面積は70平方メートルと小規模ながら、会場には古代エジプト版アイライナー「蠍のパレット」や、美しい金彩が今に残る貴重な「ミイラマスク」など、珍しいエジプト遺物が一堂に集結。現在は、石版に刻まれたヒエログリフから解き明かしたピラミッド時代の冒険出世物語を紹介する「ルドゥジュの冒険・ピラミッド時代」を開催。また大学でエジプト学を専攻するスタッフが常駐して質問に答えてくれる他、暗号を読み解いて自分で秘宝を探し出すゲームも。
「来場者を主人公に」(館長)、古代エジプト文明の広大な歴史を体験的にひも解いてくれる空間が味わえます。

作品C テキストてきすと

施 設 名
電力館
企 画 展
「電力館サマーサイエンス!」
住  所
渋谷区神南1-12-10
渋谷駅ハチ公口より徒歩5分、ファイヤー通り沿い。
営業時間
10:00〜18:00
定 休 日
毎週水曜(水曜祝日の場合は翌日)
※8月中は無休
入 場 料
無料

インスタント沼

「電力館サマーサイエンス!」発電トレイン会場(2F)風景

神南郵便局交差点を原宿方面に曲がると、丸みを帯びた独特なフォルムでファイヤー通りのランドマークである「電力館」が現われます。同館は、1984年にオープンした8フロアから成る電気の総合PR館。クッキングフロアやリラクゼーションフロアを通して「オール電化」のライフスタイルを提案したり、電気の不思議・驚きをゲーム感覚で体験できるフロアなど、暮らしの中に息づく電気の様子を解りやすく紹介しています。
8月3日からは、夏休みのこども向け企画「電力館サマーサイエンス!」と題して、夕焼けや竜巻などの身近な気象のヒミツを模型で解き明かすコーナー(1F)や、空気砲や発電トレインなどのゲームを通して「科学とエネルギーの不思議」を体感するコーナー(2F)を特設。また、「天体望遠鏡の工作教室」(5F、小学校中学年以上対象、14・15・16日)で宇宙科学に触れてみたり、ソーラーパネルを使った「お天気オルゴール作り」や「紙コップスピーカー作り」(ともに5F、小学校中学年以上対象、8・9・22・23日)で電気の仕組みを学ぶなど、夏休み期間中は、こどもの好奇心を大いに刺激するプログラムが目白押し。さらにうれしいのは、すべて無料で参加できる点。
また見学に疲れたお母さんには、施設3階にある「IHハーブカフェ」がオススメ。300円で茶菓子付きでハーブティーが飲めるほか、同じフロア内でセルフエステやゲルマニウム炭酸温浴(各1,000円/要予約)も楽しめますので、日ごろのストレスや疲労を十分に癒すのもいいかもしれませんね。

神南交差点。右手の白いビル8階に「古代エジプト美術館」が構え、ファイヤー通りの右手延長に「電力館」が現われる。
中央の坂道を登り公園通りを右手に行くのが「たばこと塩の博物館」への近道


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