レコメンド 今週、編集室が推薦するカルチャー

渋谷シネパレスほかで6月4日から、「セックス・アンド・ザ・シティ2」の公開がスタートした。同作は、ニューヨークに暮らす4人の独身女性の日常を大胆に描いた米ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の映画版第2弾。仕事や恋愛に悩む現代女性の姿を鋭く描いたドラマ版は女性を中心に大ヒットを記録し、日本でも多くの共感を呼んだ話題作だ。
今回は同作公開に合わせて、女性たちが活躍する日本映画作品をピックアップ。彼女たちが扮するのは、「妥協続きの派遣OL」から「ミュータント女子高生」まで。ニューヨーカーも素敵だが、多彩な表情を見せながら独自の生き方を模索して行く日本人女性も頼もしい。さて、あなたはどんな主人公に似てる?

和製ガールズ映画×派遣OL頑張る

タイトル
川の底からこんにちは
上映場所
ユーロスペース
上映期間
2010年5月1日〜
上映時間
〜6/11(金)
11:25/13:50/16:15/18:40
※6/8(火)18:40のみ休映
6/12(土)〜
21:05
監  督
石井裕也
出  演
満島ひかり、遠藤雅、相原綺羅、志賀廣太郎、岩松了ほか

川の底からこんにちは

2009年/日本/112分/配給:ユーロスペース+ぴあ/©PFFパートナーズ=ぴあ、TBS、TOKYO FM、IMAGICA、エイベックス・エンタテインメント、USEN


ユーロスペースで5月からロングランを続けるのは、第29回ぴあフィルムフェスティバルでグランプリを受賞した26歳・石井裕也さんの商業映画デビュー作「川の底からこんにちは」。作品では、東京で「妥協」した日常を送っていた派遣OL佐和子が、田舎に戻り、病気で倒れた父親に替わって「しじみ工場」の後継ぎを任されるハメに・・・。駆け落ちして故郷を捨てながら、何事もすぐに諦めて「中の下」を自称する佐和子に、集団でイヤミを飛ばすオバちゃん行員達。そんな女性たちが輝き出すのは、「男で失敗した経験」をきっかけに意気投合し、一致団結して再建を目指す後半部から。現代社会が抱える問題を反映させながら、その逆境に立ち向かってゆく彼女たちの姿のかっこよさに、きっと笑いながらも最後には勇気をもらえるはず。

和製ガールズ映画×ミュータント少女

タイトル
戦闘少女 血の鉄仮面伝説
上映場所
シアターN 渋谷
上映期間
2010年5月22日〜2010年6月18日
上映時間
11:15/13:15/15:15/17:15/19:15
監  督
井口昇、西村喜廣、坂口拓
出  演
杉本有美、高山侑子、森田涼花、坂口拓、島津健太郎、亜紗美、いとうまい子、津田寛治、竹中直人ほか

戦闘少女 血の鉄仮面伝説

2010年/日本/配給:東映ビデオ/©2010 東映ビデオ


シアターN 渋谷では、通常の人間とは違う力をもった3人の少女たちが活躍するアクション「戦闘少女 血の鉄仮面伝説」が公開されている。90分の本編を3パートに分け、3人の監督が各パートを撮影するという構成も特徴の同作。ドラマパートを「片腕マシンガール」「ロボゲイシャ」 を監督して注目される奇才井口昇さんが、スプラッターアクションパートを井口作品などで過激すぎる特殊造形を担当して話題を集める西村喜廣さんが、アクションパートを映画祭などで圧倒的な支持を集め、自身の監督作「魁!男塾」 で主演・脚本も務めるなど多才ぶりを発揮する坂口拓さんが担当。いじめられっ子だった女子高生が、運命に翻弄されるように「ミュータント」へと覚醒して行く様子を、各監督の持ち味豊かに表現した。3人の美少女が巨大な悪に立ち向かうアクロバティックなシーンも盛りだくさん。「チャーリーズ・エンジェル」や「キャッツアイ」などガールズ・アクションの系譜として、強くて美しい彼女たちの姿に魅了されたい。

和製ガールズ映画×女子的恋愛と友情

タイトル
ハンドメイドエンジェル
上映場所
渋谷シアターTSUTAYA
上映期間
2010年7月3日〜2010年7月9日
上映時間
※上映時間の詳細は劇場までお問い合わせ下さい
監  督
祭文太郎
出  演
村上友梨、秋山莉奈、芳賀優里亜、夏目鈴、白雪、西崎彩、白石朋也、ダンプ松本、遠野舞子、さとう珠緒、中倉健太郎ほか

ハンドメイドエンジェル

2010年/日本/配給:マジカル/©2010-2011 「ハンドメイドエンジェル」制作委員会 All Rights Reserved.


渋谷シアターTSUTAYAで7月から公開がスタートするのは、女性たちによる女性専門のアダルトショップ起業を描いたサクセスストーリー「ハンドメイドエンジェル」。アダルトショップというモチーフが特異な同作だが、作中に登場するのは、恋愛、仕事、現在、過去、未来と、様々な悩みを抱える「等身大」の5人の女の子たち。そんな彼女たちが喧嘩し、協力し合いながら夢に向かって前進する姿を、これまで構成作家として「木更津キャッツアイ」「トリック」「池袋ウェストゲートパーク」のメイキングや、劇場公開映画の脚本を手がけてきた祭文太郎さんが演出した。女の子たちが集まって恋愛観を語る「ガールズトーク」も見どころ。女の子5人の本音トーク、あなたは誰の意見に賛成?


一覧へ