レコメンド 今週、編集室が推薦するカルチャー

東急文化会館跡地に建設され、エンターテイメント性の強い高層複合施設として注目を集める「渋谷ヒカリエ」。4月26日の開業によって、館内11階〜16階には客席数1,972席を有するミュージカル劇場「東急シアターオーブ」が、9階・10階には都内最大級のイベントホール「ヒカリエホール」が、8階には「クリエイティブな才能を社会につなぐこと」を目指し、多目的スペース「コート」を中心に、ミュージアム、アートギャラリー、ワークスペース、カフェ、デザインショップから成る複合スペース「8/(はち)」が相次いで誕生する。
今回は、これらのスペースで「こけら落とし」を担う展示企画から、注目の3展をピックアップ。間もなく全貌が明らかになる渋谷ヒカリエへ、いち早く足を運んでみてはどうだろうか?

ヒカリエ×歌舞伎

タイトル
二代目 市川亀治郎大博覧会
開催場所
渋谷ヒカリエ9階「ヒカリエホール」
開催期間
2012年4月28日〜5月9日
開催時間
10時〜21時
※特別企画の実施により閉場時間が異なる場合があります
主  催
読売新聞社
入 場 料
当日一般=1,200円、学生=1,000円、小学生=600円 ほか

二代目 市川亀治郎大博覧会

「鬼揃紅葉狩 更科の前実は戸隠山の鬼女」/撮影 斎藤芳弘


ヒカリエホール9階では開業イベントとして、四代目市川猿之助襲名記念「二代目 市川亀治郎大博覧会」を開催する。亀治郎さんは四代目市川段四郎の長男として生まれ、1983年に亀治郎を名乗って初舞台。蜷川幸雄さん、三谷幸喜さんなどが演出する新作歌舞伎や、海外公演でも活躍し、2008年には芸術選奨文部大臣新人賞を受賞した。
同展は6月の四代目市川猿之助襲名を記念して開催。会場では亀治郎さんが幼少期から現在までに出演した作品を振り返り、フォトグラファー齋藤芳弘さんが5年間に渡って亀治郎さんを捉えた写真作品も公開。他に亀治郎さんが所蔵する浮世絵コレクションや舞台衣装、自筆書画などを通して亀治郎さんの世界観を紹介するコーナーや、舞台裏を撮影したドキュメンタリーの上映も行う。

ヒカリエ×現代美術

タイトル
ダミアン・ハースト『New Spot Prints』
開催場所
渋谷ヒカリエ「8/」 内、
「アートギャラリー」
開催期間
2012年4月26日〜5月28日
開催時間
11時〜20時
作  家
ダミアン・ハースト

ダミアン・ハースト『New Spot Prints』

Left:Jojoba Bean Oil Middle:Elaidoyl Chloride Right:Producol (C)Damien Hirst


「8/」内にある「アートギャラリー」のこけら落としには、イギリスの代表的な現代美術アーティスト、ダミアン・ハーストさんの最新作が登場する。牛を真っ二つに切ってホルマリン漬けにした作品で知られるハーストさん。現在は世界各所でハーストさんの「定番」でもあるスポット作品の展覧会が開催。会場では、木製で製作された最新スポット作品約25点を展示。ギャラリスト小山登美夫さんが企画を担当している。

ヒカリエ×デザイン

タイトル
NIPPON DESIGN TRAVEL
-47都道府県のデザイン旅行展-
開催場所
渋谷ヒカリエ「8/」内、
「d47 MUSEUM」
「d47 design travel store」
「d47食堂」
開催期間
2012年4月26日〜5月28日
開催時間
11時〜20時
主  催
D&DEPARTMENT PROJECT
入 場 料
800円

SR サイタマノラッパー  ロードサイドの逃亡者

2008年に開催した松屋銀座「デザイン物産展ニッポン」の会場風景


「8/」内のミュージアム「d47 MUSEUM」、ショップ「d47 design travel store」、飲食スペース「d47食堂」のオープニングには、ナガオカケンメイさんがキュレーションする複合企画「NIPPON DESIGN TRAVEL -47都道府県のデザイン旅行展-」が登場する。「日本のデザインの現状を俯瞰する」ことを狙った同展では、観光、食事、お茶、買い物、宿泊、人の6項目について、47都道府県から独自の基準で場所、店、土産、人などを選定。ミュージアムに配した47ダの固定テーブルにデザインを切り口にしたグッズなどを並べ、併設ショップで販売したり、レストランで特産物を味わったりと複合的に企画を展開。会期中には地域のキーパーソンを招いたトークイベントや工芸品の実演やワークショップも予定する。


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