SHIBUYA BUNKA BOOKMARK

神山町周辺

渋谷にある「静かな日常」

republicaディレクターの石川さんは、同じマンションに併設する「Zarigani cafe」のオーナーも務めている。
お店の前のカフェスペースで歓談する「workers for 335」のカワイさんや判子職人の齋藤さん。ときには深夜まで営業することも。
神山町の商店街では、昔ながらの情緒を感じさせるお店がまだ元気に営業を続けている。

republicaディレクター・石川はじめさんのbookmarkは「神山町周辺」
渋谷公会堂とNHKの間の坂道を下る途中に、オープンカフェのようなテラス風のスペースがある。そのスペースに面するバーカウンターから顔を覗かせるのは、洋服や革小物などを主に扱うショップ「republica(リパブリカ)」ディレクターの石川はじめさん。その石川さんのbookmarkは、「神山町周辺」にある日常の風景。「神山町商店街のパン屋さんには70を越えたおばあちゃんが毎日お店に立っていたり、うちのお隣の蕎麦屋さんも30年以上ずっと営業している。渋谷というと、そういう当たり前の生活をしている人たちのことを忘れがちだけど、今も普通にお店を続けていることがすごいと思うし、教えられることも多い」と、喧噪から離れたこの界隈への愛着を語る。「republica」で扱う商品は決して安い物ではないため、「初めて来てその場で買うよりも、何度も来てから買っていく人が多い」という。その代わり、革製品は買った後でも修理に応えたり、お客さんの要望に合わせたカスタマイズも受け付けてくれるなど、商品と長い付き合いのできるお店だ。「欧米には『インベストメント・クロージング』という考え方があるように、高い商品でも、長い時間使うことによって自分のスタイルに合わせていくような習慣があるけれど、そういう提案のできる場所になれば」と石川さん。渋谷という大量消費の街にあって、モノの価値やライフスタイルについて考えさせてくれるこうした場所は、特に貴重なように感じた。

INFORMATION

昨年11月にオープンした「republica」は、“アパレルショップ”というよりは、洋服・バッグ・靴・照明・什器・判子などの作家が作品を持ち寄る“ギャラリースペース”のような印象。ときには表のカフェスペースで作家やお客さんたちが交流し、新たな創造力を刺激する出会いが生まれることも。大阪や滋賀などに拠点を構える作家たちが、『共和国』という意味を持つこのお店のために作った「商品」は、一点モノの「作品」が多いこともあって値段以上に魅力的に見える。中でも主力ブランド「workers for 335」のアイテムは、大阪に拠点を構えるデザイナーのカワイさんを中心とするアトリエで製作され、革を大胆に用いたジーンズなどが特徴的(写真右)。できるだけ工場を使わずに手作りにこだわり、「自分たちが作りたいように作る」という信念に支えられた商品は、「ライフ・ギャランティ(一生保証)」を謳い、ある程度の要望ならリペアにも対応してくれるなど、“お客さんの使い方に合わせて商品が成長する”「republica」の顔とも言えるアイテムとなっている。尚、「republica」では、2月末まで「靴のオーダー会」と題したキャンペーンを開催中とのこと。

republica(リパブリカ)


渋谷区宇田川町6-11 1F-F号室
TEL.03-5728-7920
営業時間:13:00〜21:00

(2007年2月16日)

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