世界を魅了し続ける 芸術文化の都・パリ

前回の特集でも紹介した『アンナ・カリーナ週間』シネマ・アンジェリカ)で上映される『女は女である』と『はなればなれに』の舞台は1960年代のパリ。ヌーヴェル・ヴァーグ全盛のパリのアパルトマンやカフェを背景に、アンナ・カリーナが溌剌と生きる女性を見事に演じている。また、シネフロントでは、パリのベルヴィル地区で生まれ、フランスで最も偉大な歌手の一人とも言われた歌姫、エディット・ピアフの生涯を描いた映画『エディット・ピアフ 愛の賛歌』が公開される。現在、同館で公開されているのは、今回で3作目となるお馴染みのアクションシリーズ『ラッシュアワー3』。パリ市内をタクシーで疾走し、エッフェル塔での対決シーンもあるなど、普段目にすることのないパリの街並みを堪能することができる。

『ロゴスギャラリー』で開催される『『乙女のパリ絵本』刊行記念 「乙女のパリ」展』『サヴィニャック生誕100周年記念展 “Happy Birthday to our Savignac”─Savignac weeks─』では、雑貨や洋服、ヴィンテージポスターなどからパリの生活や美意識を感じることのできる展示となっている。数多くのアーティストやミュージシャンを生み出し、今も多くの人々を魅了する芸術の都・パリ。映画や展示を通して世界随一の芸術文化都市の横顔を体感しよう。

タイトル:
アンナ・カリーナ週間
上映場所:
シネマ・アンジェリカ
上映期間:
2007年9月22日〜10月5日
監  督:
ジャン=リュック・ゴダール
出  演:
アンナ・カリーナほか
ヌーヴェル・ヴァーグのミューズとして活躍したアンナ・カリーナ。ジャン=リュック・ゴダールとのコンビで撮影された作品による特集上映。上映作品は『女は女である』(1961年/仏=伊/カラー/84分)『はなればなれに』(1964年/仏/モノクロ/96分)『アルファヴィル』(1965年/仏=伊/モノクロ/100分)の3作品。

「ゴダールが”『勝手にしやがれ』の続編”と呼ぶ『はなればなれに』は、タランティーノが偏愛したことでも知られ、自身の映画製作会社の社名をこの映画のタイトルにしたほど。大金の強奪計画を物語の軸としつつも、1分間の沈黙ゲームやルーヴル美術館を全力疾走するシーンなど、遊び心に溢れた即興的演出が楽しく、カフェで突然始まる”マジソンダンス”のシーンが素晴らしい。愉快な振り付けで軽やかに踊る三人の中でも際立つ、撮影当時23歳だったアンナ・カリーナのひよこみたいな動きに注目です!」(編集部)

特集上映『アンナ・カリーナ週間』より「はなればなれに」

「『女は女である』は、ストーリーが単純なのに何度観ても飽きず、何度観てもさらに魅力が増していくジャン=リュック・ゴダール監督作品の傑作です。子供が欲しいアンジェラと欲しくない恋人のエミール。そして、2人の愛はリズミカルに展開していく…。ありふれたパリの街の一角、アパートの1室なのに、画面にはゴダール監督独特の美しい色彩と主演のアンナ・カリーナの魅力が150%映し出されています。ぜひ、スクリーンで!」(シネマ・アンジェリカ/佐野さん)

特集上映『アンナ・カリーナ週間』より「女は女である」

©2007 LEGENDE-TF1 INTERNATIONAL-TF1 FILMS PRODUCTION OKKO PRODUCTION s.r.o.-SONGBIRD PICTURES LIMITED

タイトル:
エディット・ピアフ 愛の賛歌
上映場所:
シネフロント
上映期間:
2007年9月29日〜
監  督:
オリヴィエ・ダアン
出  演:
リオン・コティヤール、シルヴィー・テステュー、パスカル・グレゴリー、エマニュエル・セニエ
名曲「愛の讃歌」の生みの親であり、ジャン・コクトー、マレーネ・デートリッヒと交友を持ち、シャルル・アズナブール、イヴ・モンタンを世に送り出した不世出の歌姫、エディット・ピアフ。1915年に誕生し、1963年10月に短い生涯を閉じたエディット・ピアフの波乱に満ちた生涯を綴ったのが本作『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』である。本作はフランスで今年2月に公開され、わずか8週で動員500万人を突破。この動員数はフランス国民の約10人に1人に相当する。

>>ヴィヴィアン佐藤さん(ドラァグクイーン)のコメントはこちら

映画『エディット・ピアフ 愛の賛歌』より

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タイトル:
ラッシュアワー3
上映場所:
シネフロント
上映期間:
2007年8月24日〜9月28日
監  督:
ブレット・ラトナー
出  演:
ジャッキー・チェン、クリス・タッカー、真田広之、ロマン・ポ
前作『ラッシュアワー2』から6年、待ちに待った痛快アクション・ムービーのシリーズ最新作『ラッシュアワー3』は、さらに過激度がエスカレート。お馴染みのジャッキー&タッカーのハイテンションなやり取りは、すでに名人芸の域。痛快なバディ・ムービーとして、さらに面白さが際立っている。目玉は、なんと言っても、あの真田広之とジャッキーの初共演が実現したこと。リーと兄弟同然に育った最強の適役として、984フィートもあるエッフェル塔上で、ジャッキー・チェンvs真田広之の死闘が繰り広げられる。

映画『ラッシュアワー3』より

©Konohana Books

タイトル:
『乙女のパリ絵本』刊行記念 「乙女のパリ」展
開催場所:
ロゴスギャラリー
開催期間:
2007年9月28日〜10月10日
mimi*sucre(ミミ・シュクル)は、世界中にお友達がいるという設定の、架空の女の子。子供でも大人でもない、乙女な世代の象徴です。ロマンティックな乙女mimiが、パリに住む女の子たちとパリの街を巡ります。サンジェルマン周辺やマレ地区、映画「アメリ」でも知られるモンマルトル界隈、ヴァンヴ蚤の市、エッフェル塔、などなど。ロゴスギャラリーは、そんなパリの雰囲気であふれます。mimiが案内するパリを、パリジェンヌになったつもりで暮らすように旅する気分で楽しんでください。

©ADAGP,Paris & SPDA,Tokyo,2007

タイトル:
サヴィニャック生誕100周年記念展 “Happy Birthday to our Savignac”─Savignac weeks─
開催場所:
ロゴスギャラリー
開催期間:
2007年10月24日〜11月7日
シンプルでユーモアと個性あふれる作風で、日本でも特に人気の高いポスターアーティスト、サヴィニャック。今年2007年は彼の生誕100年であり、没後5周年という節目の年にあたり、オリジナルポスターの展示販売やポスターアーティスト・サヴィニャックの誕生にかかわるエピソードなどを展示紹介する。

「ロゴスギャラリーでは、この会期中に迎えるサヴィニャックの誕生日を祝ってのサヴィニャック展を、昨年よりパワーアップして開催します。約65点のオリジナルヴィンテージポスターを展示販売するほか、限定品を含めたサヴィニャックグッズを集めました。また、サヴィニャックが生きた時代のレアなフランス小物も販売いたします。サヴィニャックウィークともいえる2週間。サヴィニャックの作品を通して彼の人生に思いを馳せたい2週間です。」(ロゴスギャラリー)

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