SHIBUYA BUNKA SPECIAL

2006ゴールデンウイーク特別企画「映画の街」渋谷の歩き方

4月29日から5月7日のGW期間中に渋谷の映画館で上映される作品は実に62本。特集上映などを含めると70本以上の作品が上映されている。「渋谷」というシネコンでは、どんな人でも必ずお気に入りの一本と出会うことができるだろう。劇場イチ押しの作品や編集部がセレクトした作品をチェックするもよし、ジャケットでCDを選ぶように写真からインスピレーションを受けるもよし。世界最大級のシネコン「渋谷」へ出かけよう。

GW期間中に渋谷で上映される作品一覧(4/29〜5/7、24館・37スクリーン)
GW期間中のオススメ映画/PICK UP MOVIE
GINGA/ジンガ 「GINGA/ジンガ」 Q-AXシネマ
2005年/ブラジル/78分
ポルトガル語で「ジンガ」と呼ばれるブラジル人特有の体の動き。この言葉を軸に、レアル・マドリードで活躍するロビーニョや交通事故で片足を失った少年など、様々な社会背景を負った若者たちの映像を交えて、サッカーへの愛情や人生との関わりをリズミカルに描いた作品。
キュー・アックス 取締役社長 丸山泰之さんこの映画を観ると、「日本はブラジルには絶対に勝てない!」と思わされるほど(笑)、ブラジル人には身体的にも文化的にもサッカーが根付いていることが分かります。非常によくできた映画なので、是非ワールドカップ前に観てください。 キー・アックス 取締役社長 丸山泰之さん
ガーダ ─パレスチナの詩─ 「ガーダ -パレスチナの詩-」 UPLINK X
2005年/日本/106分
ジャーナリスト、古居みずえが単身パレスチナに渡り、一人の女性ガーダを12年間記録したドキュメンタリー。女性の視点からパレスチナの女性を描き、現在のパレスチナの過酷な現状を伝える作品。UPLINKではこの作品の公開に合わせ、「パレスチナ映画祭」を行う。
UPLINK 企画・運営スタッフ 倉持政晴さんこれまでにUPLINKでは、アラブ・イスラム社会を舞台とした映画を紹介してきました。この作品は、パレスチナの現状を伝えるドキュメンタリー。心に強く訴えかけるものがある作品です。 UPLINK 企画・運営スタッフ 倉持政晴さん
送還日記 「送還日記」 渋谷シネ・ラ・セット
2003年/韓国/148分
30年以上ものあいだ北朝鮮に囚われ、歴史に翻弄された老人たち。家族や兄弟たちとも会うことが出来ず、釈放後も韓国社会の中で、孤高で複雑なその人間性を守り通してきた人たち。12年間にわたる長期取材で激変する時代状況と心の機微を丁寧に追った作品。
渋谷シネ・ラ・セット 劇場営業 林田義行さん『ヒョンスンの放課後』とともに、韓国、北朝鮮の実情を伝えるドキュメンタリー映画です。一見堅苦しい内容ですが、あたたかい人間模様を描いた点がいいですね。多くの方に観ていただきたいため、ゴールデンウイークの期間に上映することにしました。 渋谷シネ・ラ・セット 劇場営業 林田義行さん
編集部オススメ映画
クライング・フィスト 「クライング・フィスト」 シネ・アミューズ
2005年/韓国/120分
全てを失い路上に投げ出された“殴られ屋”と、人を愛することを知らずに投獄された不良青年。一見、何の共通点も持たない二人の生き様がパラレルに描かれ、やがて両者はリング上で激突する。演じる役者ですら結末が予想できなかったという勝負の行方は?
「1分1000円。殴り放題!」 新宿の”殴られ屋”の鬼気迫るパフォーマンスを実際に観た方も多いのでは? その”殴られ屋”を演じるのはチェ・ミンシク。『オールドボーイ』であんなに痛めつけられたのにまだ懲りていないようですね。リュ・スンワンとの壮絶な殴り合いは注目!
 
ブロークン・フラワーズ 「ブロークン・フラワーズ」 シネマライズ
2005年/アメリカ/106分
人生も半ばを過ぎた独身男性・ドンの元に届いた差出人不明の手紙。「あなたの子供がもうすぐ19歳になる」─本当に実在するかもわからない“疑惑の息子”の手がかりを求め、ドンはしぶしぶアメリカ全土に散ったかつての恋人たちを訪ねる旅に出る。
ジム・ジャームッシュ久しぶりの長編は、人生の岐路に立つ中年男性の切実さ、戸惑い、悲哀を乾いたユーモアを交えて描いた作品。ジャームッシュ映画には珍しい豪華女優陣の共演がどのように描かれているのも見所。“ストパラ”から20年以上、文学青年の成熟ぶりが窺える待望の新作。

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