Shibuya culture project

More fun Shibuya! People who work, learn people, play information site for people

Shibuya of future talks about the KEY PERSON key person

Long interview of [key personnel] to be active mainly in the Shibuya. Place a "Shibuya of appeal" through their words.

profile

1969, Kumamoto Prefecture, was born, Nagoya, Aichi grew up. Over Australia after graduating from Kyoto University, working with such local attractions for tourists shop and travel agency. After returning home, through the import company, he joined the eye NTT Gee Nagoya Branch Co., Ltd., later appointed to the Tokyo headquarters, became the representative director in 2005.

今は分散傾向。世代で切るのでなく、「縦で切る」ことが大事

--口コミは、ある程度まで行くと爆発的に広がるんですね?

今、当時のようなことが起こりうるかって言うとたぶん難しいと思うんですよね。やっぱり物も情報もあふれ過ぎているので。例えばティーン誌ひとつ取っても、当時から考えたら数倍に増えています。逆に言うと1冊の影響力が失われているんですね。人気モデルの女の子にもカリスマ性が無くなっている。雑誌自体もそこまでの影響力が無くなっているというか、やはり分散傾向にありますね。ファッションでもそうなんですが、よく大人目線でいうと渋谷系とか原宿系とか系統を分けたがる傾向にあります。以前は確かに分けやすかったのですが、最近の子は本当におしゃれになって、古着だろうが原宿系だろうが渋谷系だろうが、それをみんな取り込んで自分のおしゃれをする。ですから「109の中で好きなブランドは?」と質問すると、「別に」と言うんですよ。ただ、109には行ってるんですね。どうするかというと、そこから好きな物をかいつまんで自分でコーディネートして自分を確立している。以前はあなたはココルル系とかリズリサ系とか、ブランドでくくることもできたのですが、最近はそれもできなくなっていて、色々な文化がミックスされています。高校生、大学生、OLなど、よく年代で区切ったりもしますが、今はそれも難しいですね。高校生とOLが着ている服の違いって分からなくなっています。じゃあどう分けたらいいかというと、やはり「縦で切る」ことが大事だと思います。世代で切るのではなく、渋谷風のものが好きな人とか、そういうところで分けてものを考えて行かないと絶対に違和感がどこかで生じてくる。

--今はそれぞれに個性があった方が居心地がいい?

そうですね。以前は、このブランドを着ていれば安心みたいな、そういうのもあったと思うんですけれど、今は他の子と全く同じというのは嫌なんですよ。例えばゴスロリぐらいまで行っちゃうとまた違ってくるんですけれど、微妙なアレンジや、自分らしさの表現というのがちょっと違う。ちょっと違う良さというか、ちょっと違うカスタマイズ。携帯電話ひとつでもそうですね。同じ機種を使っているんだけれど「デコり方」が違う、色が違う。その違いに自分たちはものすごく一生懸命なんですね。

--「微妙」という言葉は結構キーワードですね?

そうですね。微妙って何が微妙なのか、ほんとにその言葉通り受け取っていいのかという問題もありますが(笑)。根本的に口コミが何かというと、昔からある近所の井戸端会議じゃないですが、そこで話題に上る面白い内容がやはり広がって行くわけです。それはティーンであろうが何であろうが一緒で、面白いことや、ためになること、伝えたいことっていう。じゃ、彼女たちにとってのそういうものは何なのかと考えると、微妙ってどういう意味かというのをとらえられるかどうかがすべてだと思っていて。そういう意味では空気感が一番大事じゃないのかな。どのピンクが好きですかというその空気感。そこはほんとに微妙ですよね(笑)。

平気でキャリアスイッチする気ままな世代をマーケティングする

--そこに渋谷みたいなリアルなフィールドが大事なんですよね?

だと思います。ファッション業界ひとつ取っても、3カ月先のことを常にやっているというのはあり得ないじゃないですか。一般の大人向けのアパレルであれば、それこそ1年、2年先ぐらいの流行りを決めてやっています。でも、109は3カ月後の夏のことを見て進めているんです。それぐらいオンタイムで進んでいて、スピード感を求められている。だけど女子高生たちは、それをやり尽くせるだけの若さとエネルギーを持っているんですよね。渋谷に慣れていない人が渋谷に来ると疲れるというのは、それって本当に空気を感じているんじゃないかと思います。逆に僕らは慣れていますから、渋谷じゃないと落ち着かなかったりしますけど(笑)。

--彼女たちの目線は、企業のマーケティングには非常に大事ですね。

そうですね。彼女たちとの距離感というのが一番喜んで頂いているところではありますね。例えば東京で言うと1,300人ぐらい登録数を抱えていて、名古屋、大阪を合わせて大体2,500人ぐらいいるんですが、ほぼ全員が女子高生です。男子はほとんどいません。2,500人いるからといって何ができるというわけでもないんですけれど、やはり何と言ってもその子たちとの距離感がクライアントさんには喜んで頂けるポイントです。私は38歳ですが、こんなに女子高生を知っているオヤジいないですからね(笑)。それがすべてになり、きっかけになるというところだとは思います。

--この10年の変化は大きいですね?

そうですね。その時々流行りというのはありながらも、ある程度のものがそろった中で、それぞれが確立しているということなんじゃないかなという気はします。だからここから携帯電話を凌駕(りょうが)するものって恐らく出てこないと思います。ティーンをずっと見てきましたが、やはりティーンが(マーケティング的にも)一番難しいと思うんですね。大人って想定の範囲内ですよね。(携帯の)キャリアスイッチもしませんね、面倒だから…。でも彼女たちは、彼氏と別れた、付き合ったというだけで、平気でキャリアスイッチをします。大人からするとあり得ないわけですよね。それぐらい気ままというか自由な子たちなので、逆に彼女たちを見て、大学生になったと想像していくことで結構な年代のマーケティングができると思います。若い層に受けないと大ヒットしないとよく言われますが、そういう意味でもおもしろい層ですね、ティーン世代は。

--渋谷の街の課題は何だと感じますか?

例えばイベントをやるとなったときに、新宿のアルタ前広場なんかは結構広いじゃないですか。何かをやろうと思ったら結構なスペースが必要ですが、109でイベントをやる場合、広さ的には結構厳しいですね。以前、渋谷には歩行者天国とかありましたが、今はそういうスペースがないんですよね。だから例えばハチ公前などでも、何かイベントができるようになるといいなと思いますね。

--副都心線がつながって渋谷に対する影響はありそうですか?

池袋なんかで遊んでいる子たちは、向こうからこっちに来るのが面倒くさいからという子もいる。池袋は、東急ハンズがあったりと雰囲気的には渋谷に近いので、地下鉄でつながって便利になったら、(渋谷に来る子は)増えると思います。また、渋谷のセンター街ほど印象に残るところはないと思います。センター街でたまたまアンケートを受けて何か物をもらった子が翌日学校へ行って、「昨日センター街でもらったの」と言うと、それを聞きつけた別の子が、わざわざセンター街にアンケートを自分で受けに来たりします。それぐらい印象的な街ですから、渋谷は。

--将来、渋谷という街はどういう街になってほしいですか?

一時、事件が重なった頃に女子高生が怖がっていましたから、そういう街にはなってほしくはないですね。キャッチなどもそうですが、そこは新宿と一線を画したいというか…。安全があって、トレンドの街、若い子の街のままあり続けてほしいとは思います。中学か高校ぐらいのお子さんをお持ちの方で、子供が「渋谷に行きたい」と言い始める話ってよくありますね。それを許すか、許さないか。それを許せる街でいられるといいですね。

株式会社 アイ・エヌ・ジー

Recommended articles