渋谷のショーウインドゥを毎日見て回るのが仕事
「シブヤ」として世界に打ち出せる街になってほしい
名古屋モード学園デザイン科卒。数社のレディースブランドのデザイナーを経てイタリアに遊学。物作りの原点を体感し紳士服を手がける。フィレンツェの某有名セレクトショップを日本に導入。日本の「クラシコブーム」の火付け役となる。以後、数少ないイタリアの職人技や感性をさまざまな場で紹介している。
顧客の要望、予算、サイズなどに応じて、コーディネーターが選んだ服を渋谷などのショップに買いに行き、自宅に届けるというユニークなサービスを展開するルックアップ。仕事柄、渋谷との縁が深い同社ヘッドコーディネーターの森田薫さんに、渋谷とファッションの関係をうかがいました。
--すごくユニークなサービスですね。
そうですね。今のところ国内ではトータルコーディネートをして買い物代行というのは、うち1社なんですよ。このサービスは社長が発案しました。基本的には非常に堅い仕事をやっていて、もともとファッションは若い頃には好きで自分で買っていたりしたのですが、会社経営などで忙しく10年以上洋服から離れてしまった。そうすると急に、「また、おしゃれをしなきゃ」っていうときに非常に困ったそうです。42〜43歳の人がフッとお店に入るのは非常に抵抗感があるのと、忙しく時間が取れないということで、自分で買い物に行けない。それならば、「誰かそれを代わりにやってくれないか」ということで、頼もうと思った瞬間に自分でなんかそれがひとつのビジネスになるだろうということから発案しました。
--どちらかと言えば消費者の視点からのサービスですね。
そうですね。ですから、例えば洋服屋が一方的に作った場合ってやっぱりそれなりにとがったものになっちゃうんですよ。それだと、はっきり言って非常に苦しい。始めてみてわかったのは、消費者の立場に立って洋服をコーディネートしてくれるっていう感覚が好評をいただいていることです。リピーターが多く、お客様は20代、30代、40代が中心です。なかでも30代の方が一番多いですね。
--最初想定していなかったことなどありますか?
認知経路はインターネットが多いので、当初は地方のお客さまが多いかなと想定していたんですよ。ところが、意外と東京近郊の千葉、神奈川、埼玉、あとは東京都内のお客様が多いんですね。新宿の方とかもいらっしゃいます。それでも、うちを求めて頂けるというのは、便利さとプロフェッショナルの部分だとは思いますが…。例えば、「今度きめたいデートがある」とか、結構切実な要望を頂きながら僕らも気持ちを込めてコーディネートします。あとは、旅行とか、年配の方で今までスーツを着ていらっしゃった方が定年退職して家内と旅行に行くんだというときに、何を着ていこうということでご利用される方も。ニーズって「ポッポッ」とあるんですね。
--潜在的にニーズがあるということですね。
潜在的にも「かなり多いのかな」と思います。リーズナブルな点もポイントですね。コーディネート料は上から下まで3点そろえて4,500円から。もしも、鹿児島の方が東京で洋服を買いたいと思い、上京して、泊まりまで入れて買い物して帰って行ったら何万円かかるじゃないですか。それを考えたら、とても安く上がることも大事ですね。
--森田さんが渋谷の街に最初に足を踏み入れたのはいつ頃ですか?
地方から22歳のときにこちらに来て、以来、まぁ渋谷が拠点になりましたね。当時、パルコはよく使っていました。あんまり新宿には行かなかったでしょ…あとは原宿ですよね。マンションメーカー(※マンションの一室で開業したアパレルメーカーを指す)というのを知ったころなので、それらが集積している渋谷と原宿ですよね。その間が結局アパレル通りになっちゃってる感じで…。当時は、私もありとあらゆるアパレル関係をぐるぐる回っていましたので、ほとんど渋谷、原宿、青山のなかですね。三角ゾーンのなかで動いてますね(笑)。
--渋谷の街をどのように捉えてらっしゃいますか?
やっぱりアクセスじゃないですかね。アクセスが良くて、渋谷の回りでほとんど何でもそろう。じゃ原宿を拠点にするかといったら、ちょっと面倒くさいんですよ。原宿もそうですし、青山もそうですね。でも渋谷だと原宿まで歩けますし、恵比寿だって圏内ですし…。そうした意味で拠点になっているというのは確かに渋谷じゃないかなと思います。かといって、じゃ渋谷がファッションリーダーかというと、そうでもないんですよ。どちらかというとて渋谷って文化の方が強いじゃないですか。いろんな人が入り込んできて。そういう感覚じゃないですかね。その回りにちゃんとおしゃれなものができてくる。
--この三角形のエリアの中でお気に入りの場所はありますか?
仕事柄もありますが、パルコから原宿に抜ける道が好きですね。あと、渋谷から行けば246沿いで、表参道までっていうところでしょうね。仕事柄、店を見て回らないといけないので、店が連続しているストリートを歩く機会が多くなりますね。春になればなったでショーウィンドゥのディスプレーが全部変わりますし、季節の流れも感じられますからね。
--ディスプレーの変わりようが、そのまま情報になるわけですね。
そうですね。僕がイタリアで仕事をしていたとき、イタリア人ってほんとにディスプレー好きだと感じました。イタリア人は暇さえあればディスプレー見てますからね(笑)。結局おしゃれ心がある連中って、そういうのが気になるじゃないですか。少しでもおしゃれがしたい。女性もそのままだと思うんですよ。日本の女性もどこの女性もそうですけれど、おしゃれをしたいから見て回るわけですね。ただ、男の人は、普通は意外と面倒くさがる。その辺がうちとしてはミソなんですね。だからどうしても男性のお客様が増えてしまう。
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