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Bunkamura ザ・ミュージアムで「ミロ展」約130点展示 日本との関係性に焦点当て

スペインを代表する芸術家ミロと日本との関係性に焦点を当てた展覧会「ミロ展―日本を夢みて」が現在、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されている。

スペイン・バルセロナ出身の芸術家、ジュアン・ミロ(1893-1983)。ピカソと並ぶスペインの巨匠として知られているが、ミロの創作活動の根底に日本文化への深い造詣があったことはあまり知られていない。同展では、ミロの若き日の日本への憧れを象徴する初期作品から代表作、日本で初めて展示されたミロ作品や、ミロ自身が所有していた日本の文芸品、さらに日本の芸術家との交流を示す多彩な資料など、スペイン、ニューヨーク、日本各地から約130点を集め、ミロが愛した日本との関係を新たな角度から紹介する。

▲(C)ミロ展実行委員会 展覧会ナビゲーターに俳優の杉野遥亮さんが就任し、同展の音声ガイドに登場する。

会場は「1920年ごろ 若き画家・ミロ ―日本への興味の芽生え」「1920-1945年ごろ 新たな表現を目指して ―描くことと書くこと」「1945-1983年 日本を夢みて ーそして、二度の来日へ」「ミロのアトリアから ーミロを取り囲むたくさんの日本」の4つのポイントで展示構成。浮世絵に親しみを持っていた若き日のミロは、作品《アンリク・クリストフル・リカルの肖像》(1917年)の背景に浮世絵を切ってコラージュしたり、作品《絵画(カタツムリ、女、花、星)》(1934年)で文字を日本の書のように扱う描き方をしたり、作品の中に日本文化への関心の強さが感じられる。さらに戦後、日本文化に造詣の深い陶芸家ジュゼップ・リュレンス・イ・アルティガスと陶器制作を始めるが、2人の共同作業は日本の民芸品への愛着がうかがえるものとなっている。

会場内の最後の部屋は、ミロが73歳で念願の初来日を果たした後の、晩年の作品を中心に展示。来日後、ミロの作品の特徴である鮮やかな色彩表現が薄れ、書道の滲みや跳ねの動きを感じる黒く太い線が多様された作品が増えていることがわかる。さらにミロのモンロッチのアトリエや、晩年を過ごしたマジョルカ島のアトリエに飾っていた日本の民芸品や拓本類など、貴重な品々も一緒に展示している。

ミロの初期作品や、56年ぶりに日本上陸となる代表作など、貴重な作品が多くこの機をお見逃しなく。

会期は4月17日まで。

「ミロ展―日本を夢みて」
〇会期:2022年4月17日(日)まで
〇時間:10:00〜18:00 金・土は21:00まで
※ Admission until 30 minutes before closing
※休館日は2月15日(火)、3月22日(火)
〇会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
〇料金:一般1,800円/大学・高校生1,000円/中学・小学生700円
〇 Official:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_miro/
※会期中すべての土日祝、4/11〜4/17は入場チケットとは別に「オンラインによる入場日時予約」が必要。

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