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3月8日は「ハチの命日」 今年は生誕100年目を迎える

今日8日は全国的に気温が上昇し、渋谷でも20℃以上となった。春の陽気に誘われてか、渋谷駅の忠犬ハチ公銅像周辺は多くの人びとで賑わい、海外からの観光客の姿も目立った。

▲多くの観光客で賑わう忠犬ハチ公像周辺(撮影=2023年3月8日午後) 

ハチ公像と一緒に記念写真を撮っている人びとは、今日が何の日か知っているのだろうか? ハチに合わせて「8日」というわけではないが、88年前の今日3月8日にハチは亡くなった。

▲ハチ公像の足元には命日だからか、花が供えられていた(撮影=2023年3月8日午後)

1923(大正12)年11月10日、秋田県の斎藤家に生まれたハチは、翌年1月に渋谷・松濤で暮らす東大農学部教授の上野英三郎博士に譲り受けられる。「犬好き」として知られる上野博士はとてもハチをかわいがり、博士の出勤時渋谷駅改札口までの送り迎えをすることが日課に。1925(大正14)年5月、博士は教授会議後に脳出血で急死。ハチと博士が一緒に過ごした時間は僅か1年と数カ月余りだったが、その後も「渋谷駅前で亡き主人の帰りを毎日待ち続ける」ハチの姿が目撃され、そのエピソードが新聞記事で報道されたのをきっかけに美談として全国に知られようになった。昨今では日本人のみならず、ハチ公像を目当てに渋谷を訪れる外国人観光客の姿も非常に多い。

▲渋谷川にかかる稲荷橋。88年前の今日、この橋の近くでハチは亡くなった。

今から88年前の1935(昭和10)年3月8日、ハチは11歳で逝く。発見されたのは渋谷駅東口、当時稲荷橋近くにあった滝沢酒店の路地(現在の渋谷ストリーム付近)。東大研究チームによれば、死因は肺や心臓など広範囲にガンが見つかり、さらに寄生虫によるフィラリア症も重度であったという。まさに満身創痍の状態だった。亡くなる前日も、駅周辺でかなりにだるそうに歩いている姿が目撃されている。

ハチの訃報のニュースが伝わると、全国から3000人あまりの人びとが銅像前に殺到し、別れを惜しんだという。葬儀は3月12日、上野博士が眠る青山墓地で行われ埋葬された。
▲国立科学博物館に展示されている「ハチ公のはく製」

ちなみにハチの亡骸は上野・国立科学博物館へ寄贈され、剥製として現在も常設展示されている。野犬に咬まれ片耳が垂れるハチ公像と異なり、両耳がピンと立っている。きっと若かりし頃のハチを剥製では再現したのだろう。

▲コロナ以前、2019年4月8日の慰霊祭の様子(撮影=2019年4月8日)。

渋谷・忠犬ハチ公銅像前で毎年開催されている「慰霊祭」は命日から1カ月後、桜が咲き誇る4月8日に開催されている。ハチの故郷、大館市では桜前線の北上に合わせてか、さらに1カ月後の5月8日に慰霊祭が行われる。

ハチ公が生誕から100年目を迎える今年は、渋谷区と秋田県大館市が共に「ハチ公生誕100年プロジェクト(HACHI100)」を立ち上げ、生誕100年をお祝いする様々なイベントや企画を随時展開していくそうだ。コロナの影響でしばらく大々的なセレモニーがしにくかった4月8日の慰霊祭も、今年は生誕100年の節目とも重なり、例年以上に力を入れたものになるのではないだろうか。

ハチ公生誕100年ウェブサイト

Editorial department · Fuji Itakashi

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