2004年、ロッキング・オンを退職し2006年1月、サッカー雑誌「スターサッカー」を創刊して話題を呼んだ鹿野淳さん。中高生時代から音楽に没入していた鹿野さんは、当時から渋谷に特別な感情を持っていたといいます。その鹿野さんに新雑誌を創刊した経緯や、渋谷の街への思い入れを語っていただきました。 --創刊後は、思い描いていたプラン通りに進んでいますか。

--話は変わって、そもそも鹿野さんと渋谷との出会いを教えてもらえますか。 ボクは浅草生まれの横浜育ちで中学と高校は鎌倉に通っていました。横浜の人間って東京には出たがらずに何でも横浜で済ませようとするんですよ。東京が輝いているのは分かっているのだけど、それを認めたくない(笑)。だから横浜と東京の間にはミッシングリンクみたいなものがあるのですが、それを埋めるのが東横線で、中高生時代のボクにとっても東京といえば渋谷でした。当時は外国人タレントが来ても電話でチケットは買えないから、終電で渋谷を訪れ文化会館のプレイガイドに徹夜で並び、クィーンやジャムやクラッシュのチケットを買いましたね。それで「渋谷も大したことねえなぁ」とか捨てゼリフを残して東横線に揺られて帰る。いや、ものすごく大したことありましたよ、実際は(笑)。


--ロッキング・オンに入社した頃と今とでは、渋谷の街は変わったと思いますか。 視界は変わったけど、中身は何も変わっていないと思う。昔から朝と昼と夜と夜中の人種が全然違って、行き来する人がすごくカオティック(混沌とした感じ)なんですよ。渋谷ってユースカルチャーでは最先端の街だと誰もが思うじゃないですか。でも早朝には、時々カラスに襲われたりして「ここはどこなんだ?」と本気で思うことがありますね。ボクが渋谷の時間帯で好きなのは夜中から朝方にかけて。仕事に煮詰まると夜中にスタバ(スターバックス)にコーヒーを飲みに行って、ツタヤのレコメンドを見てCDを買ったりする。ロッキング・オン時代、それでいいなと思って他の媒体に先がけてインタビューをしたのがエゴ・ラッピンとHYです。ツタヤのおかげですね。渋谷の街は眠らないから、夜中にもきっかけやチャンスが転がっているんですよ。みんな、それぞれ生きているんだなぁ、という感じ。外国人もそれぞれ、カラスもそれぞれ、そして俺はロックンロールをしている、みたいな。
--渋谷に課題があるとしたら何でしょうか。

■プロフィール
鹿野淳さん
1964年浅草に生まれ、横浜で育つ。明治大学卒業後、扶桑社勤務を経て、1990年にロッキング・オンに入社。「ロッキング・オン・ジャパン」「バズ」の編集長、「ロッキング・オン」の副編集長を務める。2004年に退社し、有限会社(現在は株式会社)FACTを立ち上げて、2006年1月、サッカーとロックなどのカルチャーを融合する雑誌「スターサッカー」を創刊した。また、スペースシャワーTVのチャート番組「チャート★コバーン」(金曜18時30分〜20時)でVJを務めるなど、他のメディアでも活躍。予選リーグの日本戦(6月12日・18日・22日)では、LIQUIDROOM ebisuのバプリック・ビューイングでナビゲーターを務める。
>>FACT
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2006年1月、サッカーをバイブルにした新しいライフスタイルを提案することを目指して創刊。ストリートや音楽、映画といった多様なカルチャーとの融合が既存のサッカー誌にはない特徴になっている。ウェブサイトとの連動も重視されている。 定価:690円 出版社:楽天 |
| 昨年、新宿歌舞伎町から移転してリニューアルオープンしたLIQUIDROOM ebisuにて開催。予選リーグの日本戦3試合の全てをライブで放映。鹿野さんのナビゲートに加え、映像やDJによる演出が観戦のテンションを盛り上げる。 チケット/前売り:2,000円(1ドリンク付き)、当日:2,500円(1ドリンク付き) |
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