
今回は消費に満ちた日常に辟易している人へ向けて、「新しいもの」ではなく「すでにあるもの」に新たな価値を付け加える展示企画をピックアップ。

ART GALLERYでは1月14日から、ポストミニマリストを代表するアーティスト、リチャード・タトルの版画展を開催する。
タトルは1941年ニュージャージー州ラスウェイ生まれ。1963年、ハートフォードのトリニティー大学卒業。現在はニューヨークにて制作活動を行う。60年半ばから、日常の中のありふれた素材を用いた彫刻作品を発表。紙や木片、プラスティック、ワイヤー、金属片など、日常で目にする素材を使い、ライン、フォルム、質感、色、ボリュームなど、はかなく詩的で、活き活きと驚きに満ちた独自の表現を展開する。主な美術館での個展には、1975年のホイットニー美術館での個展、サンフランシスコ近代美術館、シカゴ現代美術館などを巡回する大規模な回顧展などがあり、ベネチア・ビエンナーレ、ドクメンタなど重要な国際展にも多く参加。Whitechapel Gallery では2014年12月まで、タトルの1967年から2014年までの仕事から、テキスタイルにフォーカスした展覧会を開催。70年代にニューヨークの批評家に衝撃を与えた3インチのロープを壁に打ち付けた作品「Rope Piece」や現代美術の歴史に残る「Wire Pieces」から、新作までを概観した。
この Whitechapel Gallery に展示されている版画シリーズ「Type」を中心とした作品を展示する同展。タトルは約50年に渡る活動の中で版画の道具、素材、行為、コラボレーションに深い関心をもち、多数の版画作品を発表してきた。その一部が紹介される同展を通して、ありふれた素材に独自の魅力をまとわせるタトル作品の真髄を垣間見たい。

COURTでは1月18日から、「悉皆(しっかい)の精神」をテーマにクリエイターや職人が参加する複合イベント「Lifestyle of SHIKKAI」がスタートする。
主催はSHIKKAI PROJECT(シッカイ プロジェクト)。SHIKKAIとは、古くから日本に根づいていてる「すべてを使い尽くす」という「悉皆(しっかい)の精神」のこと。リサイクルやリユースという言葉が使われる様になる以前から、日本には「洗い張り」「染め直し」「つくり直し」など素材を雑巾になるまで大切に使い切った着物の文化があり、同プロジェクトではこれに習い、各分野のクリエイターや職人によるライフスタイル提案プロジェクトとして活動する。昨年、繊研新聞社主催FBS「悉皆の世界・日本のこころ」展でのキックオフに続き、京王プラザホテルで「杉 美和子の世界」展を展開。
同展は同プロジェクトの活動第二弾となり、会場では織物や染め物、ニット、ジュエリーなどの各クリエーター、職人が集まり、それぞれのジャンルでの「悉皆」をテーマにした作品を展示販売。合わせてワークショップも開催する予定。
一本の毛糸を発端に編まれ解かれて様々な衣類へと生まれ変わるニットの世界、染め直すことでまた新たな気持で衣服を迎える染め物の世界など、それぞれの専門家が悉皆の心で仕立てる作品群を、新鮮な気持ちで味わいたい。

CUBEでは1月21日から、「あんなモノに、こんなプリントしたらどうなるか?」という興味を実現させる展示販売会「MONOPURI実験室」がスタートする。
主催は光伸プランニング。「モノを活かすためのプリント」と「プリントを活かすためのモノ」の融合から新しい可能性を追求するプロジェクトとして、立体をデザインする人と、平面をデザインする人が制作会社「マジックタッチジャパン」のプリント技術を駆使して、新しいプロダクトを展開。これまでに視界を遮らずに表面に印刷を施したメガネ「CINDERELLA」や、風景写真を指輪に仕立てた「風景の指輪」、真っ白な羽根に直接グラフィックをプリントして羽根付きペンに仕上げた「Phoenix」などのプロダクトを発表。同展では商品化までの過程を「実験」と称し、制作経過の様子と、実験から生まれた6つのプロダクトを展示販売する。
高いプリント技術を根底に、立体と平面両方の魅力を引き出す作品群に触れてみては?

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