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デザインと機能を兼ね備える「第3のアーバンコア」、JRから地下鉄の乗り換えも便利に

今秋に開業する「渋谷スクランブルスクエア」の一部を共用する「アーバンコア」が1月20日に誕生した。「谷地形」の渋谷のまちは高低差が大きく、従来から「縦動線」に大きな課題を抱えている。毎朝、JR山手線から東横線・副都心線の乗り換えに苦労している人が多かったことだろう。

100年に一度と言われる渋谷駅周辺の再開発の一番の特徴が、各商業施設の中に組み込まれている「アーバンコア」である。駅と街、地下と地上を簡便に結び付け、歩行者のスムーズな縦移動を実現する装置だ。すでに開業している「渋谷ヒカリエ」「渋谷ストリーム」にも組み込まれており、商業施設の利用者のみならず、地下から地上への縦移動に同アーバンコアを利用している人もきっと少なくないはず。

▲地下3階から4階までの縦動線をつなぐ「渋谷ヒカリエ」のアーバンコア▲地下階から東口歩道橋(2階)をつなぐ「渋谷ストリーム」のアーバンコア

「渋谷ヒカリエ」「渋谷ストリーム」に続き、今回オープンしたのは「渋谷スクランブルスクエア」内に組み込まれた「第3のアーバンコア」だ。

上から外観を眺めてみると、「渋谷ヒカリエ」と「渋谷スクランブルスクエア」が跨道橋(連絡通路)でつながっているが、その橋でつながる「ガラス張りのいびつな多面体部分」がアーバンコアにあたる。
▲渋谷ヒカリエから見下ろした写真。左側のいぶつな多面体がアーバンコア部、右側は東京メトロ・銀座線

3階は「山手線の中央改札口」、2階は「渋谷ヒカリエ方面の跨道橋(連絡通路)」、1階は「渋谷駅東口」、地下2階は「地下鉄ヒカリエ改札口」とつながり、このアーバンコアをハブとして歩行者が行きたい場所へスムーズに行ける。今まで「ダンジョン」と揶揄されてきた渋谷駅が、これでだいぶ便利になった。
▲東口アーバンコア周辺の将来イメージ図(画像提供=渋谷駅街区共同ビル事業者)。赤い囲い部分が「アーバンコア」 ▲東口アーバンコア周辺の将来イメージ図(画像提供=渋谷駅街区共同ビル事業者)

山手線の中央改札口から東横線・副都心線のヒカリエ改札口までのルートを、上記の「東口アーバンコアのイメージ」に記載した番号(1〜10)に合わせて写真で紹介したいと思う。
▲3階にあるJR山手線の中央改札口。改札を出て右手にある階段を上り、渋谷ヒカリエ方面に向かう。▲通路を進むと「渋谷スクランブルスクエア」の3階アーバンコアにそのまま直結する。

▲高い天井を見上げると、無数の細い鉄骨が組み合わさっているのが分かる。

▲ガラス張りの明るい通路をそのまま進むとエスカレーターとエレベーターがある。

▲左=3階から2階へエスカレーターで下る。前方には渋谷ヒカリエの跨道橋が見える。右=2階から3階方面を見上げる。

▲2階の跨道橋を渡ると、渋谷ヒカリエへ。

▲左=2階エスカレーターから1階を見下ろす。 右=1階エスカレーターを降りると右手に渋谷駅東口に出られる。

▲左=1階エスカレーターから地下2階を見下ろす。 右=14番出口。地下階にある東横線・副都心線のヒカリエ改札口近く。

「幾何学体が崩れた」ような同デザインについて、渋谷スクランブルスクエアの中下層部をデザインした建築家・隈研吾さんは、昨年登壇したトークイベントの中で次にように語っている。

「(坂倉準三さんがデザインした『かまぼこ屋根』の)細かい鉄骨を組んで造った繊細な手作り感を高層ビルに残したい」

かつて同所にあった旧渋谷駅駅舎の「かまぼこ屋根」からインスパイアされたデザインであるそうだ。新しい建物ながらどこか「懐かしさ」「暖かさ」「親しみ」を感じるのは、それが理由かもしれない。

▲東棟と渋谷ストリームをつなぐ通路に「かまぼこ屋根」が復元。

▲天井高で開放感溢れる新しいアーバンコア

すでにここを利用した人も多いと思うが、天井高で様々な角度から光が差し込む同スペースは、歩いているだけでも気持ちが良い。定規で書いたような「クールな」「都会的な」無機質な高層ビルの中で、「格子」「曲線」などを組み合わせた有機的なデザインが、多くの人びとが行き交うパブリックスペースに「躍動感」「生命感」を吹き込む大事な要素となっていることがよく分かる。

デザインと機能を兼ね備える「第3のアーバンコア」。地下鉄や東口方面に移動の際には、ぜひ利用してみてほしい。「不便な渋谷駅」という従来の印象がだいぶ変わるはずだ。

編集部・フジイタカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。

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