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渋谷ストリームでストリートファッションショー「シブヤランウェイ」、チョーヒカルさんもゲスト登場

ファッションを通じて、渋谷の魅力を伝える共同キャンペーン「第11回 渋谷ファッションウイーク」が2019年3月14日〜24日まで、渋谷駅周辺の大型商業施設などを中心に開催。「春分の日」となった21日(水)には、恒例のストリートファッションショー「SHIBUYA RUNWAY(シブヤ ランウェイ)」が渋谷ストリーム前の稲荷橋広場で開かれた。

春と秋の年2回開催されている同キャンペーンでは、渋谷のストリートや野外でのファッションショーが定番となっている。過去には金王八幡宮の境内や、文化村通りのストリート、昨年の春には渋谷キャスト前の広場でも実施され、多くの人出で賑わった。

▲2017年春は金王八幡宮で開催▲2018年春は渋谷渋谷キャストで開催

今春のメイン会場は、昨年秋に開業したばかりの新商業施設「渋谷ストリーム」前の稲荷橋広場。同エリアは旧東横線の高架下跡地の再開発に伴い、商業施設と、渋谷川沿いの遊歩道が一体的に整備されて新たに生まれた。オープン以降、広場では催事や企業イベント、3×3のスポーツイベント等々、様々な活用が行われているが、ファッショショーを実施するのは今回が初めて。

渋谷駅方面から渋谷川に向かって真っ直ぐにレッドカーペットが敷かれ、そのカーペットの両脇には観覧スペースが設けられた。例年、この時期はまだ肌寒さが残り、最新ファッションに身をつつむモデルも、ショーを見守る観客たちも震えながら過ごすことが少なくなかった。「桜の開花」が発表されたこの日は、朝から春風が強かったものの、気温が一気に上昇して過ごしやすい1日となった。

▲ナビゲーターはファッションディレクター・干場義雅さん

14時ちょうどにファッションショーがスタート。第1部「SHIBUYA FIRST STEP」では「Tokyo新人デザイナー大賞」の将来有望な若手デザイナーである「SHIROMA(シロマ)/城間志保」がファッションショーを展開。
綿やレーヨンなど異なる素材で光沢の違いを演出したり、「ヴィンテージのワッペン」のように仕上げた植物の刺繍など、ショーでは見逃しがちな細部にもこだわった服作りが目を引いた。

続いて、第2部は「渋谷スタイル」と題し、同キャンペーンに参加する大型商業施設をはじめ渋谷エリアのショップ店員さんが自ら、春夏モノの最新ファッションを着て、ランウェイをウォークした。

▲SHIBUYA109 CECILMcBEE▲ランウェイを歩くショップ店員たち▲渋谷ヒカリエ ShinQs A&F COUNTRY

ウォーキングに不慣れな素人モデルとはいえ、その歩きっぷりは少々照れながらも堂々としたもの。数多くの報道陣の前でも臆することなく、かっこよく、可愛らしくポージングする姿は、「さすが渋谷のショップ店員さん!」と褒め称えざるを得ない。

▲cocoti SHIBUYA KAPEL MUUR▲渋谷モディ FABRIC TOKYO▲渋谷マルイ LAISSE PASSE

二部構成のショーの締め括りには、アーティストのチョーヒカルさんが「SHIROMA」のファションにオリジナルペイントを施したドレス姿で登場し、ファッションとアートが融合した新しいスタイルを表現。フィナーレを迎えると会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。

▲SHIROMAのドレスを着たチョーヒカルさんが登場▲顔、ドレスには蝉の羽根をイメージしたペイントが施されている

今回の新たな試みとして「アートとファッション融合」を行い、チョーヒカルさんがSHIROMAのドレスや、自らの顔に蝉の羽根をイメージしたペイントを行った。デザインのコンセプトについて、チョーヒカルさんは「殻から羽化して蝉になるように、渋谷は若者たちが羽化して変身していく場だと思う」と蝉を描いた理由を明かす。

賑やかなハチ公前広場側とは異なり、従来、渋谷駅南側は川沿い、高架下の暗いイメージが漂い、「ファッション」とは無縁のエリアであったが、昨年秋に渋谷ストリームがオープンして以来、街の印象が大きく変わった。ストリームの階段に座り、コーヒー片手にファッションショーを楽しむ人びとの姿は、どこかローマのスペイン広場やシエナのカンポ広場を彷彿とさせる雰囲気さえも感じさせる。まさにストリームカルチャーを育む渋谷らしい新たなスペースの誕生といえるだろう。

編集部・フジイタカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。

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