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「思い出」の洋服を「リカちゃん」にアップサイクル 渋谷ヒカリエに105着展示

思い出のある洋服をリメイクし「リカちゃん」に着せるイベント「100 My Licca『わたしのクローゼット』」展が現在、渋谷ヒカリエ8階 CUBEで開催されている。

▲展示風景

主催は「循環型ファッション」を目指し、原宿でアップサイクル拠点「NewMake Labo(ニューメイクラボ)」を運営するSTORY&Co.(ストーリーアンドカンパニー)。国内だけで年間15億以上の衣服ロスが生じていると言われており、同ラボではブランドから寄せられた廃棄予定品などの衣類をアップサイクルし、廃棄品に新たな付加価値を与える活動を行っている。

▲リメイクの様子を再現した会場内

今回は「リカちゃん」(タカラトミー)とコラボレーションし、様々な理由から着られなくなった衣服や廃棄生地を材料とし、リメイクした作品(洋服)を全国から公募。個人個人の思い出の詰まった洋服を参加者自らが手づくりし、リカちゃんに引き継いで新たな命を吹き込むという企画である。

会場には全国から公募エントリーした一般参加者や、クリエイターらが手づくりした計105着の洋服のアップサイクルが展示。会場入口で配布されているパンフレットに、それぞれの洋服に込めた各々の「思い出」「エピソード」が記載されており、会場内を巡ってリカちゃん1体1体を見ながら、その誰かのバックグラウンドに思いを馳せるという趣向だ。

たとえば、「(画像中央:042番)祖母が『もったいないと言って着ないままだった』という(大正時代の)着物のはぎれを使った」「(画像右:053番)50年以上前、姉の7歳の晴れ着。いつか自分も着るものと思っていたが、着ないまま……」など、大事に保管していた着物をリメイクしたというもの。

「(画像左:058番)10代の頃に着ていたゴスロリをリカちゃんサイズに作り直した」「(画像右:031番)息子と娘が合わせて6年間着た幼稚園の制服。なかなか処分できなかったが、こうして違う形で活かすことができて、とてもうれしい」

「(画像中央:040番)夫が一流料理人を目指し、フランス修行していた時のコックコート」「(画像右:096番)幼少期に姉妹で着ていたチャイナドレス。汚れた部分もあったが、リカちゃんサイズにすることで、きれいな部分や柄の入った部分を切り取って可愛く変身させることができた」など、105人、105着それぞれの思いと個性が垣間見える。

「幼少期に遊んだリカちゃん」と「自分の思い出の洋服」との掛け算で、より強くノスタルジーを喚起させられる。自分の洋服を改めて見つめ直し、ひと工夫で廃棄されてしまうモノの可能性に気が付く、そんな心に響くイベントといえるだろう。

会期はGW最終日の5月7日まで。

100 My Licca「わたしのクローゼット」展
○会期:2023年5月2日(火)〜5月7日(日)まで
○会場:渋谷ヒカリエ8階 CUBE
○主催:株式会社STORY&Co.
○協賛:株式会社タカラトミー, ブラザー販売株式会社, 株式会社ブティック社

Editorial department · Fuji Itakashi

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