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「アングラ演劇」の公演ポスターを集めた見本市 榎本了壱さんのトークも

寺山修司没後40年記念し、アングラ演劇の公演ポスターを集めた「ジャパン・アヴァンギャルドポスター見本市」が1月13日〜28日まで、渋谷ヒカリエ8階・Bunkamura Gallery 8/ で開催される。

1960年から70年代の高度経済成長期。経済の発展と共に、芸術や文化もまた、既成のものを破壊し新たなものを創造する傾向が目立った。中でも商業演劇とは一線を画した寺山修司が主宰する「演劇実験室◎天井棧敷」や、唐十郎が主宰する「劇団状況劇場」などのアングラ演劇、土方巽らを中心とした暗黒舞踏などアングラカルチャーが時代を席巻し、当時の若者たちを熱狂させた。

過激で実験的な演出により虚構性の高い芝居を次々と上演した「アングラ劇団」が勃興する中、その旗印として強い存在感を示したのが「演劇ポスター」だった。今や日本を代表するアーティストである宇野亞喜良や金子國義、横尾忠則、粟津潔らが手掛け、挑戦的で猥雑なデザインやサイケデリックな色使いなど、「演劇ポスター」は単なる公演告知のための広告媒体の枠に収まらない、演劇演出の一部として評価を受けた。

▲左)「盲人書簡 上海篇」演劇実験室◎天井棧敷/1974年 デザイン:花輪和一 右)「毛皮のマリー フランクフルト公演版」演劇実験室◎天井棧敷/1969年 デザイン:宇野亞喜良

アングラ演劇の中心的な人物であった寺山修司の没40周年を記念した今回の企画では、当時のアングラ演劇の公演ポスターのほか、同時代のポスターや公演チラシ、古書などが集結し展示・販売を行う。平成・令和と時代を経ても、今なお色あせない「昭和のアングラカルチャー」のエネルギーを、会場で体験してみてはいかがだろうか。

▲左)「糸姫」劇団状況劇場/1975年 デザイン:篠原勝之 右)「少女都市」劇団状況劇場/1969年 デザイン:赤瀬川原平

主な出品作家は、赤瀬川原平、粟津潔、宇野亞喜良、及川正通、大友克洋、金子國義、合田佐和子、田中一光、寺山修司、花輪和一、林静一、平野甲賀、篠原勝之、横尾忠則、和田誠ほか。

特別対談企画として、展示会場に隣接する渋谷ヒカリエ8階 COURTで1月21日(日)16時から、榎本了壱さん(クリエイティブディレクター)×笹目浩之さん (ポスター・ハリスカンパニー代表)のトークイベントを開催する。寺山修司が手掛けた映画「書を捨てよ町へ出よう」で美術を担当し、天井棧敷の公演ポスターのデザインも手掛けたアートディレクター・榎本了壱さんと、演劇プロデューサーで、60年代以降の舞台芸術系ポスターを収集・保存・公開するプロジェクトを手掛けるなど、舞台芸術の活性化に力を注ぐ笹目浩之さんの2人による特別対談。当時をよく知る榎本さんから、貴重なお話が聞けるチャンスをお見逃しなく。

寺山修司没後40年記念
ジャパン・アヴァンギャルドポスター見本市

〇会期:1/13(土)〜1/28(日)
〇時間: 11時〜20時
〇会場:Bunkamura Gallery 8/ (渋谷ヒカリエ8階)
〇公式:https://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/240113avant-garde.html

トークイベント 榎本了壱さん×笹目浩之さん
〇日時:1/21(日)16時〜
〇会場:Bunkamura Gallery 8/ 隣接会場(渋谷ヒカリエ8階 COURT)
〇入場:無料

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