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2008年音楽フェスティバル報告 その2
オマーラ・ポルトゥオンド・ライブ

前回のブログで夏フェスについて報告しましたが、今回は数多く観たライブの中でも極め付け、最高の感動を与えてくれたオマーラ・ポルトゥオンドのステージについて書きたいと思います。

オマーラはあの『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』への参加でも知られるキューバを代表する女性歌手。ラテン音楽に詳しくない方でも、その名と歌声に覚えのある方は多いでしょう。最新アルバム『グラシアス』に因んだ一夜限りの『グラシス・ツアー』が東京・厚生年金会館で実現した。
今回の来日は、『SALSA120%』を発行するUNO incが主催となって開催された。同誌編集長の山口誠治氏のインタビューが5/16日の「BUNKA×PERSON」に掲載されたので、その存在を知る読者も増えたのでは。

このオマーラのツアー招聘は、端から見ていても相当に困難な興行でした。8年前にブエナ・ビスタが流行した時には多くのマスコミが飛びついたのですが、今回の来日では「ブームはもう終わったでしょ」と言わんばかりの対応の人が多く、つくづく日本人の民度の低さを実感しました……。
しかし、ブームとは無縁にオマーラの歌を求める観客たちに支えられ、コンサートは大成功となった(写真1)。現在78歳とは思えない、しなやかで力強く、深みのある歌声で聴衆を魅了したオマーラ(写真2)。親子以上に年の差が離れた若手ミュージシャンを従え、堂々たるステージを展開してくれた(写真3)。コンサートの表題となったアルバム『グラシアス』は、現在タワレコのワールド・ミュージック・コーナーでレコメンドされてます。気になった方はショップへ急行しましょう。ちなみに僕は、10月末のタワレコ・Wポイント期間中に、昼食代を浮かすなど必死の努力の末に捻出したお金で、気になっていたCDをまとめ買いしました。

高橋慎一(フォトグラファー)

98年よりフリーランス・フォトグラファーとして独立。現在、雑誌・書籍・CDジャケットなどで活躍中。また、ライターとして音楽関係、海外紀行、ドキュメント記事等を雑誌や書籍で精力的に執筆。

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