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クールジャパンの原点、「北斎漫画」の魅力

 
渋谷ヒカリエ8階クリエーティブスペース「8/」のギャラリースペース「Cube」で本日まで、「北斎漫画」展が開催されている。
葛飾北斎といえば、日本人なら誰もが知る浮世絵師の一人だろう。
小さな富士が波間に見える「大波」や「赤富士」などで有名な「冨嶽三十六景」は、日本人がイメージする富士山の姿を見事に描き出している。 同展では、富士山を題材にした「富嶽百景」や、漫画のルーツとも言われる「北斎漫画」などのオリジナル版画が数多く展示・販売されている。
 富嶽百景より「遠江山中の不二」。ユーモラスな人びとの描写に思わず笑ってしまう。
「北斎漫画」は約4000図が描かれたデッサン帳で、全15冊にも及ぶという。タコや魚、蝦、貝などの魚介類、蛙や蝉、とんぼ、かたつむりなどの爬虫類・昆虫類等、あらゆる生物や動物を細かく描き、今日の漫画に通じる線画のテクニックをうかがわせる。
装丁を1ページずつ外し、額装して展示されている。とても200年前に刷られた版画とは思えぬほどの保存状態の良さ。また安いものでは4万円位から販売され、意外に手が届いてしまいそうな価格設定にも驚くばかり。

昨今、クールジャパンと言われ、日本のアニメーションが海外で高い評価を受けているが、現代のマンガへつながる原点を北斎のテクニックとユーモアにあふれた作品の数々から実感させられる。渋谷ヒカリエの展示は本日まで。

また現在、原宿の浮世絵・太田記念美術館でも「北斎と暁斎−奇想の漫画」展が開催されている。興味のある方は、こちらにも

編集部・フジイタカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。

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