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足利市で映画などの撮影用に「渋谷スクランブル交差点」再現

ソフィア・コッポラ監督した映画「ロスト・イン・トランスレーション」(2003年)をはじめ、「バベル」(2006年)、「バイオハザード4」(2010年)など、渋谷スクランブル交差点は日本映画のみならず海外映画のロケーションとしても度々登場している。いわば、現在の東京を象徴する風景ともいえるだろう。

その一方で、ここ数年、渋谷スクランブル交差点ではW杯サッカーやハロウィン、カウントダウンなどで多くの人びとが集まり、ごみ問題や暴動、痴漢行為など、様々な問題が噴出。東京五輪を翌年に控え、こうした状況を深刻に受け止めた渋谷区では6月20日より、ハロウィン期間などに限り、路上での飲酒などを禁じる条例が施行されている。

国内のみならず、海外プロダクションからも「渋谷スクランブル交差点」での撮影を熱望する声が増えているものの、様々な問題を抱える渋谷スクランブル交差点での撮影は、以前よりも許可を得るのがかなり難しいという。小規模作品ならゲリラ的に撮影を敢行するケースも少なくないと思うが、海外映画など大作になればなるほど、ロケーションとして利用は厳しい。

▲オープンセットのイメージ図。おそらくグリーンバックにCGを合成するのだろう。

こうした現状を打破するため、映像の制作会社であるヌーヴェルヴァーグは、どこかに「渋谷の街」をセットとして丸ごと再現できる場所を探していたところ、栃木県足利市の撮影誘致の協力を得て、この度、大規模な渋谷スクランブル交差点のオープンセット建設が実現したという。足利市五十部町に建設されたオープンセットは、競馬場跡地を一部利用したもので、敷地面積は15,000平方メートル。

▲オープンセットのイメージ図

渋谷スクランブル交差点を中心にハチ公前広場や渋谷センター街入口のアーチ、店舗など、駅前の街並みが再現されているそうだ。今後、このセットを活用して、様々な映像作品を撮影していくという。撮影誘致の期間は今年12月までの予定。

現在、イメージパースしか公開されていないが、実際にどんなオープンセットが組まれているのか気になるところだ。もし公開ツアーなどがあれば、ぜひ参加してみたい。

渋谷スクランブル交差点オープンセット配置図(足利市映像のまち推進課ホームページより)

編集部・フジイタカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。

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