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85年の東急東横店の思い出を振り返る企画展 ひばり号フォトスポットも

渋谷駅の「顔」である東急百貨店東横店が2020年3月31日で営業を終了する。

歴史を紐解けば、東横店(当時は東横デパート)の開業は、東横線の渋谷・神奈川間の全通から7年後の1934(昭和9)年11月1日。渋谷から沿線がつながったことで、田園調布や洗足などの郊外に暮らす人びとが増え、その沿線の住人に向けて日用品を販売するお店として、東横デパートがオープンする。日本橋や銀座の呉服系の老舗百貨店とは異なり、当時はもう少し庶民向けの、今日の大型スーパーなどに近い存在だったのだろうと想像される。戦後、渋谷の街の発展と共に東横店西館(当時、東急会館)、東横店南館(渋谷駅西口ビル)がそれぞれ開館し、渋谷駅を包括するターミナルデパートとして成長を遂げた。
▲Rがかった建物の「東急百貨店東横店西館」と、不揃いな格子柄が特徴の「南館」

その後はご存知の通り、渋谷駅周辺の再開発事業に進捗に伴い、2013年3月に東横線は地下化し、東横店東館もひと足早く閉館。その跡地には渋谷ストリーム、渋谷スクランブルスクエアがオープンしているが、いよいよ今春には西館・南館も営業を終了し(地下1階フードショーは営業継続)、五輪後に本格的な解体工事が行われる計画となっている。

営業終了に向けて現在、東急百貨店東横店西館7階特設会場および地下1階の東急フードショー壁面では、85年間の東横店の思い出を振り返る写真展や企画展示などが行われている。ここでは現在開催中の企画展示の内容を一部ご紹介したいと思う。

▲開店当時の包装紙や、戦後すぐに復旧した売場での売り出しを告知した広告ポスター(右上)など。

まず、東急百貨店西館7階特設会場では、昭和9年の開業当時から昭和40年代までを中心に、新聞・パンフレットなどの広告物、包装紙、懐かしい東横デパートグッズなどを数多く展示。▲1964年渋谷駅東口周辺のジオラマ。街には都電が走り、五輪を控えて高速道路も急ピッチで建設が進んでいる様子が分かる。また右側の東急東横店西館には、おそらく東横ホールで公演中の「松竹顔見世大歌舞伎」の懸垂幕が下がる

▲空中ケーブルカー「ひばり号」のフォトスポット。

さらに昭和39年の渋谷駅を忠実に再現したジオラマや、戦後間もない25〜26年の2年間のみ稼働した幻の空中ケーブルカー「ひばり号」のフォトスポットなども設置。戦後復興が進み、渋谷の街が最も活気に満ちていた時代といえる。

▲一般から寄せられた東京デパートの思い出をつづった手紙の数々

そのほか、「東横のれん街♪」のフレーズが懐かしい昭和40、50年代のテレビCMや、一般から寄せられた東横デパートでの思い出がつづられた手紙、メッセージなどが展示されている。

▲地下1階のしぶちか特設パネルでは、時系列ごとに懐かしい写真が並ぶ

地下1階の東急フードショー壁面に掲出されている「しぶちか特設パネル」では、昭和9年から今日までの東横店の歴史を貴重な写真と共に振り返っている。約20メートル近く続く展示パネルの長さに、東横デパートがこれまで歩んできた85年の歴史の厚みを改めて実感させられるはずだ。
▲足を止めて熱心に写真展を見入っている人が目立った。

7階の特設会場の展示内容は、期間ごとに変更を加えていくそうだ。営業終了までに何度か足を運ぶことをおすすめする。五輪後には建物の解体工事も始まるため、この機会にじっくりと記憶に焼き付けておきたい。。

編集部・フジイタカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。

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