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YOUは何処から渋谷へ?

国土交通省が発表する「観光白書(令和元年版)」によれば、2018 年(平成 30 年)の訪日外国人旅行者数は、過去最高となる 3,119 万人を数え、初めて 3,000 万人を突破。東京都が発表する「平成30年訪都旅行者数等実態調査」では、2018年に東京都を訪れた外国人旅行者数が約1,424万人であったことから、日本を訪れた旅行者のうち、半数近くが東京に立ち寄っていることが分かる。

では、渋谷にはどのくらいの人びとが訪れているのだろうか?

東京都が公表する「平成30年国・地域別外国人旅行者行動特性調査」によれば、最も多いエリアが「新宿・大久保」(55.4%)、次いで「銀座」(48.9%)、「浅草」(45.0%)。そして、ようやく4位に「渋谷」(44.3%)がランクイン。とはいえ、8位に「原宿・ 表参道・ 青山」(34.3%)、15位にも「恵比寿・ 代官山」(6.8%)が挙げられ、渋谷駅から徒歩移動可能な「広域渋谷圏」に高い人気が寄せられていることがうかがえる。

▲国・地域別の「一番期待していた場所」「一番満足した場所」 平成 30 年 国・地域別外国人旅行者行動特性調査より

また、訪問者数の割合では新宿、銀座、浅草に溝を空けられたが、国・地域別ではどうだろうか。「(訪れる前に)一番期待していた場所」「(訪れた後)一番満足した場所」を見てみると、米国(アメリカ)、カナダ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリアなどの欧米豪圏、またインドネシア、フィリピン、マレーシアなどのアジア圏では「渋谷」が堂々のトップ。調査対象の20カ国・地域のうち、中国、台湾、韓国などを除く12カ国で「一番満足した場所」の1位となり、渋谷の人気の高さが際立った。「渋谷スクランブル交差点」「忠犬ハチ公像」以外にこれといった観光コンテンツが見当たらないのが渋谷の課題である一方、外国人旅行者の期待値・満足度の高さは断トツであることが分かる。

ここまで国土交通省、東京都の調査データを見てきたが、もう一つ渋谷区観光協会が公表する「渋谷の街歩きツアー」に参加した外国人旅行者のデータを見てみよう。

2018年4月〜2019年3月までの1年間、渋谷区観光協会が主催する「駅周辺の回遊コース」「歴史を紹介するヒストリーコース」「FOOD&DRINKコース」などのツアーに参加した656組1269人の国・地域を見てみると、最も多かったのは「アメリカ」。2位に「オーストラリア」、3位に「フィリピン」、4位に「ドイツ」、5位に「イギリス」が続き、渋谷ガイドツアーに参加した外国人は欧米豪が中心であり、国土交通省、東京都の調査データと同じくアジア圏は少ないことが明らかとなった。

なぜ、渋谷は、中国・韓国・台湾などアジア圏の比率が他のエリアと比べて少ないのだろうか。

「平成30年国・地域別外国人旅行者行動特性調査」(東京都調査)によれば、「新宿・大久保」「銀座」で旅行者が実際に行った行動を見てみると、「日用雑貨、化粧品、食品、菓子類のショッピング」という声が圧倒的。一方、「渋谷」「原宿・表参道・青山」の行動で多かったのは「服・服飾雑貨のショッピング」で購買アイテムに違いが見られた。さらに「渋谷」においては「高層ビル、近代的な街並み・景観・建築物の探索」という声も目立ち、東京らしいファッションや都市風景を求めて、欧米豪圏の人びとが来街するケースが多いことがうかがえる。

ちなみに渋谷区観光協会のツアーガイドで訪れた場所の中で、特に良かった場所を見てみると、堂々の人気ナンバーワンは「MEGAドンキ・ホーテ」だった。家電、雑貨から飲食までそろう同店は見ていて飽きず、「渋谷みやげ」を買うにも最適なことから高い支持を集めた。2位は渋谷スクランブル交差点を真上から臨めるマグネット屋上の「109Crossing View」、3位は昭和レトロな雰囲気が味わえる「のんべい横丁」、4位は渋谷のまち全体を俯瞰できる「渋谷ヒカリエ11階」、5位は「金王八幡宮・東福寺」が続く。2位以下のスポットを見てみると、ショッピングよりもむしろ都市風景や昔ながらの街並みなどに興味を持つ人が多いようだ。

▲昭和レトロな雰囲気を残す「のんべい横丁」

特に渋谷駅前は「渋谷スクランブル交差点」「高速道路」「3階を走る銀座線」などSF的な都市風景と、「のんべい横丁」「金王八幡宮」など昔ながらの風景が共存する面白さがある。映画「ブレードランナー」を彷彿させるカオスな近未来都市の姿と渋谷の街が重なる。そこが多くの外国人旅行者を吸引する渋谷の街の魅力といえる。

東京五輪を迎える2020年には、訪日外国人旅行者の数は4000万人を超えると見込まれ、 おそらくは2000万人以上が東京を訪れる。特に今秋から来年春にかけ、渋谷の街には「渋谷スクランブルスクエア」「渋谷フクラス」「渋谷パルコ」「宮下公園開発(三井不動産)」など、大規模な商業施設の開業が相次ぎ、渋谷の街の風景が大きく様変わりするとともに観光コンテンツも拡充する。渋谷は外国人旅行者のニーズを満たし、より一層来街者を増やせるのか。今後、再開発がもたらす影響に注目が寄せられる。

編集部・フジイタカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。

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